「一回着ただけ」　そんなお着物のお手入れは？

こんにちは！

静岡県・浜松市中央区上西町にありますきもの専門店「和福屋」です。

和福屋ではきもののお手入れに力を入れて取り組んでいます。

お手入れのお問い合わせで多いのが・・・

 

”一回着ただけのきものもお手入れが必要ですか？”

 

今回のきもの豆知識ではこちらの質問に答えていきたいと思います。

 

 

□きもの専門店「和福屋」とは？

 

静岡県・浜松市で創業４８年になるきもの屋です。

以前は呉服の平松という名前で営業していました。

浜松市はもちろん磐田市や湖西市のお客様にもご利用いただいております。

特にお手入れは和福屋で購入したきものはもちろん、他店でご購入されたきものでもお手入れを承っております。

 

 

最初から結論になりますが、一度着ただけでもきもののお手入れはした方が良いと考えています。

たった一回、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんがその一回で着用汚れが着いてしまうことがあります。

ここからはきもののどこに汚れが付きやすく、注意したほうが良いのかをご紹介します。

 

◯汚れやすい箇所

よくあるのが皮脂汚れとファンデーション汚れです！
 

↑写真はファンデーション汚れが付きやすい衿元です。

どちらの汚れもきもの、長襦袢どちらにも付着している場合が多いです。
 

↑袖口写真
 

冬場はハンドクリームなどを使用すると袖口に皮脂汚れが着くことがあります。

何年か経つと袖口が黒く変色していることも・・・

 

衿元のファンデーション汚れは着用時に見えてしまうこともあり、早めの対処が重要です。

 

通常の丸洗いでは表面の汚れしか落ちてこないためファンデーション汚れはシミ抜きをプラスで行う必要がある場合もあります。

 

中には漂白作用のあるファンデーションですと強い汚れになってしまうことも。

振袖用の長襦袢には刺繍半衿をつける方がほとんどですが、付け替えが必要になる可能性もあります。

 

長襦袢の袖口も半衿もきものに比べて生地が薄いため、染み抜き自体が困難な場合もあります。

まずは早めの診断とお手入れが大切になります。

長襦袢の半衿はどうしても目につきやすいので、汚れや変色してきたろ交換する”消耗品”と考えておいたほうが良いでしょう。

 

 

ポリエステルと正絹とあり金額は様々。

夏用は露になっているのでまずはお手持ちの着物と組み合わせる長襦袢がどういったタイプか相談の上購入しましょう。

 
 

↑汗によりしわになりやすい箇所です。

また、夏場の暑い時期で心配なのが汗。

汗は着用後すぐには見えてこない汚れです。

しかし、シワの原因になっている汗がしみ→黄変となる原因になります。

黄変は生地自体の焼けになるので簡単には落ちません。

きものの種類によっては加工困難な場合もありますのでまずはご相談ください。

 

特に、帯の周辺などが一番汗をかきやすい場所になります。

 

黄変はシミ抜きと異なり生地を漂白脱色し変色を落とし切ってから周りの色に合わせて染め直すといった加工になります。

 

工程も多いためシミ抜きに比べて加工金額も高額になります。

 

七五三でお子さんを抱っこし、涙や水分が肩や襟についてしまった場合も黄変やシミになる可能性があるので注意が必要です。

 

時間が経つと汚れは取れづらくなります。

着用後にしばらく着ない場合はまずはお手入れへ！
 

 

◯シルクパック

ちなみに長期で着用しない場合にはシルクパックという加工もあります。

シルクパックは一回に3枚までパックすることができる優れものです。

お預かりし専門の機械で真空状態で保管できるように加工します。

シワシワにならないようにシルクパックでは酸素を抜き、窒素を入れて保管する加工です。

 

カビもシミも酸化が原因です。

その酸化を防ぐことができるのでおすすめの加工となります。

特に振袖や黒留袖、喪服などはシルクパックされる方が多いですね。

 

他にも部分的な染み抜きなどもご相談いただけますので、まずは気になる方は和福屋までご連絡ください！
 

 

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